リトル・ブッダの古都から、謎の絶景☆モンキー寺院へ


バクタプル。
前回のエントリに全身全霊を込めてしまったせいで、完全に燃え尽きました。とはいえ一番書かなければならなかったリラやガネーシャやヤクのことをあらかた書き終えてしまったので、しばらくはわくわくアドベンチャーが続きます。

早朝にフジホテルをチェックアウトし、バックパックを担いだまま朝日のカトマンドゥを出立。
前回→世界遺産!幻惑の聖地ボダナートと、美の都ラリトプルをさまよう

バクタプル

バグバザールのバス乗り場からローカルバスに乗り込み、カトマンドゥから東に15キロの古都バクタプルへ到着。前日訪れたパタン(ラリトプル)とも建物の意匠がよく似ている。

バクタプルのダルバール広場。ここもかつてはネワール族の都だった場所で、パタンやカトマンドゥのそれと較べても、古くからの建物が広い区画に渡って保存されてる感じ。人々がそのまま住み込んでいます。
実は前回、ちょっとうっかりしていてパタンのところにバクタプルの写真を貼ってしまっていました。他にも俺は、全体的に頭が弱かったり、意志の力が弱いと思うので、前頭葉を鍛えないことには使い物になりませんね。

ベルトリッチの『リトル・ブッダ』で、シッダルタ王子が出家するまでの時間を過ごした場所としてここがロケ地に使われたそうです。落ち着いたしっとりとした佇まいが広がってて、二階の寄りかかってくるような重量感が気持ちいい。ただし、ちょっと崩れそうではあります。

怪しい露店で、ジャッキー・チェン28in1とかいう税関を越えられなさそうなDVDが売られているのを目撃。ちょっと気になったけれども、そんなにジャッキーのことばかりを考えてもいられないし。
ここでは、インドでテレビ放送されていたというラーマーヤナの二枚組DVDを購入した。店員が十歳くらいの子供だったので、適当に騙して安くしてもらって。テレビシリーズが全部収録されているから、見終わるまでに40時間ほどかかります。(2時間で飽きた)



残念ながら写真はないけど、お昼には、地球の歩き方にも載っているネワリ・キッチンでチキンカレー付のダルバートを食べた。バクタプル名物のズーズーダウ・ヨーグルトがデザートとしてついてきて、本来は甕に入った状態で供されるんだそうだ。まったりとしていて濃厚で、笑顔が広がってくほどうまい。
国立美術館にも入ってみたけど、下の写真のようなクオリティ。

バックパックが重いし、おまけにランタンで痛めたらしい膝がズキズキとしてきて、テンションはかなり低いです。最初はこのあとナガルコットに向かうつもりだったんだけど、カトマンドゥへ直帰。しかし、一泊しないのがもったいないくらいいいところでした。


ニューバスパルクにて

ルンビニ行きのナイトバスを予約するために、タクシーでニューバスパルクへ。この頃にはずいぶん価格交渉がうまくなっていて、タクシーの値切りもほぼ毎回成功してた。
仮にへとへとの時でも、絶対に弱みは見せてはならない。安くしてくれないなら歩いて行きますよーくらいの余裕を示して立ち去ることで、後から追いかけてきて「その値段でいいよ」と言ってくれたりするケースが圧倒的に多かった。値切りをしないと250ルピーほど要求されてしまうところを、基本的には150ルピーまで値切れるし、一番安い時はたったの110ルピーで乗れたかな。
ただ、今はずいぶんと原油が値上がりしているし、マオイストが政権を取ってからは学生達のストライキで交通網が完全にマヒしたりもしている。今度ネパールに行ったときは、もうちょっと払わされる覚悟をしといたほうがいいかも。
バスパルクの人たちはとても親切で、全部ネパール語で書いてあるから文字は一切読めないんだけど、俺がフラフラしているところへ声をかけてくれて、チケットカウンタまで連れていってくれたりもした。

スワヤンブナート


バスの出発まではまだ時間があったので、もう一度タクシーを拾い、カトマンドゥの外れにあるスワヤンブナートへと移動。


ここもチベット仏教のお寺だ。入場料を払う係員の人からは「Chinese?」と聞かれた。わりと日本人丸出しな服装だったし、中国人かどうかを問われたのはチベット仏教の寺だけだ。警戒してるのかな…。

別名をモンキーテンプルと言って、猿がいます。猿が沢山いることで有名らしい。変に親しみが湧くというか、カトマンドゥの猿はニホンザルとよく似ている。


犬もいっぱいいました。ケンカするなよなー。

暑いワン、と必死に冷却中。ここのところ大体35〜37度くらいの猛暑が続いているので、犬も大変だ。

おい死ぬな! スワヤンブナートで一番死にそうな犬です。辛うじて胸郭が上下していたのがわかったので、生きてはいるみたいだった。死んでいるのもいた。

お釈迦様が見ておられる…。

展望台からは、カトマンドゥ市街が一望できた。登ってくるときは膝が地獄で泣きそうだったけど、それだけの甲斐はありました。

カトマンドゥのスラム

少しだけ時間があったので、スワヤンブナートからタメルまで歩いて戻ってみることにした。


猿が普通に電線伝ってる。この後すぐ、木の梢に潜りこんで見えなくなってしまった。

カトマンドゥの中心部をちょっと外れるだけで、スラム地帯が広がっている。

この辺の人たちがみんなハマっているボードゲームがあって、あれはなんだったんだろう…。
たぶんビリヤードかエアホッケーのようなルールなんだろうけど、オセロによく似たコマをデコピンで弾いて、別のコマにぶつけていく。ルールはわからないが、やっている人たちはみんな本気で楽しそうな顔をしていた。

この橋を渡れば、もうすぐタメル。

ナイトバス

夕方暗くなってからカトマンドゥを出発し、ルンビニへは翌朝の到着。350ルピー程度で乗れるので、飛行機が$100かかることを思えばずいぶんと安い。
みんなは荷物をバスの屋根に乗っけたりしてるんだけど、学生が上手く乗せられなくて落っことしたりしてるのを、みんなで「アーッ」て叫んだりしてる。それを見ていたご婦人が「ちゃんと固定しないとダメよぉ」みたいなアドバイスをして、こういうやり取りを見ていると、まるで日本と変わらない。
でもまあ一応、荷物が狙われるという話を聞いていたので、事前に了解を得て車内に持ち込むことにした。膝の前に無理やり押し込んで全部抱きかかえるという格好になってて、しかも途中からドラクエに出てくるような服装をした行商の、体重が120キロくらいありそうなおばさんが隣に乗り込んできたせいで、圧殺されてしまった。おまけにこのおばさんには英語が通じないので、俺はただひたすら耐え忍ぶしかなかったという。

なお

Flickrのアップロード上限枚数に引っかかってしまったので、今回からは一時的にフォト蔵を使ってみます。
アルバム : バクタプル・スワヤンブナート