7:パッタイ!黄金の街バンコクへようこそ


さて、ポル・ポトの暗号を解いて麻薬シンジケートの陰謀を打ち砕いたホフ山は、いよいよ憧れの国であるタイランドに到着しました。10日間のカンボジア・タイ旅行もこれでおしまい。

これまでの旅行記


カオサンストリート


安宿街=カオサン”的な発想に救われ、スコールに見舞われながらも目当てのゲストハウスは程なくして見つけ出すことができました。一晩500バーツのカオサン・パラス・イン。
デヴィッド・キャラダインが遺体で発見される少し前のことでした。クラブやレストラン・バーのざわめきが夜の湿った空気をゆるがせており、スコールの轟音なんかものともしない賑わいです。

白塗りの道化師がサワディーすることによって、カオサンストリートのざわめきが俺を包囲しはじめる…。

早朝の寺院

カオサン通りを王宮側に突き当たった辺りにある、名前も知らない奥ゆかしい寺院。タッチの差でタクシン派のデモが沈静化した後だったためか、朝のバンコクシティは平穏そのものでした。


お堂の中には、金箔に爛れた仏像の姿をいくつも見い出すことができます。

王宮近くの寺院


こちらは王宮の側にあったお寺の仏像。貼り重ねられた金箔は充分に定着しておらず、剥がれかかった端の部分が空気の対流でフルフルフルと微かに震えています。その度にきらめくのが、なんとも言えず綺麗でした。

仏教徒たちがお賽銭を払って金箔を受け取り、裸の状態で立ち尽くしている仏像の前に並んで、順番に貼っていきます。お布施することで、仏像の制作過程にじかに関わることができるわけです。

予備知識なしで出鱈目にうろついていたので、未だにどこがなんというお寺なのかがわかっていません。

王宮前の公園→博物館・美術館


地球の歩き方にまで要注意人物として特筆されている、ノートリアスなハトおばさん。旅行者のポケットに無理やりハトの餌を詰め込んだ挙句、代金を要求してきます。この女、イラつかせる…。


美術館の中庭の、ダリっぽい彫刻。国立博物館国立美術館にも入ったんだけども、あまりパッとしなかったので割愛。

この街は気が狂いそうなほど暑い。カンボジアとは比べ物にならない猛暑により、カオサンで蓄えてきた1本50円くらいの絞りたてオレンジジュース(美味い!)の備蓄がみるみる底をつきはじめました。

王宮(ワット・プラケオ)


カメラマンに激写されているのは、冒頭にも出てきた半神半獣の像です。ものすごくおかまっぽいです。

釣り鐘のようなフォルム。

呪術医みたいな人だったと思うけれども、詳細は不明。







壁画を修繕する絵師。世の中ではクラシックな宗教美術の新作が作られたり現在進行形でアップグレードされ続けていたりするので、注目が必要だと思う。




驟雨(しゅうう)のワット・ポー


王宮を出て、巨大涅槃仏の待ち受けているワット・ポーへ。

雲行きが怪しすぎてうけるwww
「今すぐにでもスコールが来そうだけどその前に大仏殿まで辿り着ければ大丈夫だし、運が良ければ10%くらいの確率でスコールは来ないかもしれない…。どうしても大仏が見たい…」という独特な問題意識の持ちかたが祟って、スコールにやられてものすごく酷い目に遭いました。
視界が霞むほどの雨が降ってきたので、ダッシュして屋根のあるところへ避難。



本殿が目と鼻の先というところまではなんとか辿り着けたのですが、水のカーテンに阻まれてあと一歩が越えられません。この場所にしても水飛沫が吹き込んでくるし、あまり落ち着ける場所ではない。
意を決して雨の中を駆け抜けたものの、本殿の扉に鍵がかかっていて入れませんでした。床上に水が上がっているので、もう靴の中までずぶ濡れの状態です。
そうして途方に暮れていたところ、どこからともなく現れたオレンジの袈裟を着た少年達がタイ語で語りかけてきて、何を言っているのかは全く分かりませんが本殿の扉を開けてくれました。

中では観光客たちが何人も雨宿りをしていて、雨が小降りになる瞬間を待ちながら、呆けたようにこの仏像を眺め続けていました。

ワット・ポーの涅槃仏

ただ、涅槃仏がいるのはこの建物ではありませんでした…(起きてますよネ)。
どうやら涅槃仏が専用の施設に収容されているらしいことを聞き出した俺は、ついにその場所を突き止めることに成功したのでした。











バンコクを離れる


残念なことに、バンコクにはたった1日しかいられません。レストランや屋台を見つけては、好物のタイ料理を散々食べまくっていたりしました。
セブンホルダー・ゲストハウスで夜を明かし、夜明けとともに空港へタクシー。カオサンストリートには、夜遊びに疲れた人たちが興奮を体に宿したままウロウロしていました。また来たいなあ。

余談ですが、上のドリンクはスワンナブーム空港で飲むことができるキウイバナナップルという名前のミックススムージーで、雰囲気的には美味しそうなんだけれども、配合の妙によって奇跡的なまずさが実現しています。こんなにまずいスムージーは生まれて初めてなので、スワンナブームを利用する際はみなさんも是非試してみてください!

次の旅は


火山と氷の国を、自動車で一周してきました。
アイスランド編ご期待ください。