雪に覆われた加賀百万石


仕事をあがった金曜の夜、夜間快速ムーンライトえちごで金沢に向かった。

小学生のとき以来二度目の金沢。列車の中では、深夜特急のネパール編を読み耽っていました。

ひがし茶屋街


ひがし茶屋街には当時からのお茶屋の建物が保存されていて、お金を払って中を見せてもらうことができます。



芸妓たちには、客を飽きさせないための話芸や、その下地となる豊かな教養が必要とされてきた。客の側にもそれに応えられるだけのセンスや教養が求められ、凝らされた趣向が理解できないようだとせっかく金払ってんのに”野暮!”と白い目で見られるはめに…。

色事の場所でもあるわけなので、建物の意匠が細部にもわたって発情している。豪奢かつ糜爛、ピンクの畳に金箔畳。ついつい視線を吸い寄せられてしまいがちなキッチュ感を湛えていて、映画版のさくらんもかくやの非日常空間です。

この掛け軸は、涅槃図の釈尊などをピナス/ヴァジャイナに置き換えたもの。ピナスブッダの入滅により現世のヴァジャイナとはこれでお別れだけども、天上界のヴァジャイナが迎えに来てくれたので、きっと寂しくはない…という絵だとぼくは信じてるし、これからも信じ続ける。
屋内の写真は、全て懐華楼にて。

卯辰山


ひがし茶屋街のはずれに位置する、金沢を一望できるビューポイント。

迂闊に登ったら、地面が凍ってツルツルだったために下りはこういう姿勢で進むしかなかった。*1

21世紀美術館


杉本博司展とコレクション展を鑑賞。はっきりした正面が存在しない円形の建築で、加賀百万石の城下町とホワイトキューブが違和感なくゆるやかに接合されてしまっているのが面白いなあと思った。

兼六園


雪の兼六園

W坂周辺


どことなく横溝ワールド。地名は乱歩ぽいけど。

犀川にかかる鉄橋。

ハントンライス


グリルオーツカで食べた、噂のハントンライス。金沢のソウルフード的なものであると予想され、オムライスにマグロのフライとエビフライを乗っけた上からタルタルソースとケチャップを小気味よくどばどばかけるというもの。他の店のも色々と食べ比べをしてみたくなる(ここのは普通でした)。

金沢というコンテンツを光速で消費



雪が珍しくて、ばかみたいに雪の写真を撮ってばかりいた。泉鏡花記念館、近江町市場、能美術館なども見て回りました。宿は、id:loomerさんの素敵な旅行記(id:loomer:20080905)を参考にしてドーミーイン金沢へ。清潔だし従業員の接客もよくて、特に温泉がグッド。
金沢にはうまいものが多いから、蛇之目寿司の治部煮(じぶに)と寿司盛り、文化亭のタンシチュー、近江町市場のコロッケと鯖串焼きと海鮮丼など必要以上に資本を投入してグルメ行脚をするしかなかった。ほとんど何を食ってもおいしいから気が変になりそうでした!!!
洋食系はそんなでもないけど、海鮮がとにかく美味い…おいしい! 一番美味しかったのは近江町市場の店先で売ってたサバの串焼きで、たった400円なのにでかい切り身がふた切れも食えて、炭火焼だから香ばしく脂もジュワジュワでてきてしばらくは多幸感がやまなかったほど。石高制が復活すれば、石川県は強国に返り咲くこと請け合いです。

ひがし茶屋街のへんで食べた烏骨鶏のカステラ。

東出珈琲店のプリン。

すごくよかった、また来よう。

*1:さもなくば、転倒して死ぬかもしれない…。