草月のいけばなは、スゴいんだぜ。一見の価値アリ


こ、これは、なんなんだ…!

デューン 砂の惑星』に出てくるクリーチャーかなにかだと思ったそこのあなた、惜しい、惜しすぎる! 答えは草月流のいけばなです。(植物は触手の部分にしか使用されていない)

これも昆虫ぽい。幼虫ぽい。放置したらいつの間にか蛾に変態してそう。

原子模型よろしく、球形のベースに栗のイガ瑠璃玉アザミが取り付けられてる。
(※11/17追記…Mmcさんから、瑠璃玉アザミではないかというご指摘をコメントでいただきました。調べてみると、蕾の状態でドライフラワーにしたりすると、ちょうど写真のような状態になるらしい。時期が来ると、鮮やかな瑠璃色の花が咲くとのこと)
草月展はこれで三回目になるけど、今まで観た中では一番フリーダムかも。広大な催事場にものすごい点数の作品が飾られていたのに、最初から最後まで興奮が全然やまないの。

流木を組み合わせ、水瓶から溢れてくる流水のようなうねりを作り出している。ちなみに流木はネジ留めです。






層が厚すぎる…。もちろん、写真撮ってない作品にも素晴らしいのがたくさんあるわけ。




これは、モダマという熱帯植物の豆の部分を使っている。

剥いたジャガイモの皮…じゃなくて、コルク。
個々の植物をいかに引き立てるかというより、彫刻を彩るいち素材・いちテクスチャとして自由に切り張りされている印象。芸術の用語で言うと、一般的にイメージされるいけばながアッサンブラージュなのだとすれば、草月はアプロプリエーションに近い。引用の仕方としてはよりラディカルなの。
それにしても、質感や色彩、形状の組み合わせ方が軒並みハイレベルすぎる…。

これは大型のインスタレーいけばな。木の枝は黒でペイントされてると思う。

これに至っては、枝が紅白のマーブル模様を織り成している。ペイントか貼り紙かはちょっと忘れちゃったけど。

枯れたヒマワリと根っこみたいな植物との取り合わせが、すごくいい。枯れたヒマワリというのは草月ではたまに見かける素材なんだけど、ニクいなあと思う。

アロエ裸子植物が使われているのに、強烈な”和”を感じさせる。動きのある植物がこれでもかと配されていて、門松がビオランテ化したみたいで…アツい。
http://www.sogetsu.or.jp/event/5.html
この展示は、日本橋タカシマヤで11/11まで。よかったよー!

どうでもいい補足

EXIF焦点距離を見ると全部50mmになってますが、多分これは本体側の手ぶれ補正を全て50mmに設定しちゃった影響。使用レンズは、フォト蔵のタグに書かれているものが正解です。